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水道屋の日々を徒然なるままに。
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今日、一か所行なっていた井戸工事が終わりました。
畑の灌漑用の井戸です。

写真をけっこう撮ってあったので、井戸が出来るまでを御説明したいと思います。

まず井戸を掘るとなったっ場合、現地の調査から始まります。
公共物や工場等の大規模な井戸の場合は電気探査等を行いますが、これらはかなりお金がかかってしまうので、個人の場合は地形を見て、近隣の井戸の水位・水質・水量等を調査し水が出るかどうかの判断をすることが多いです。

R0011701.JPG

今回の井戸を掘る場所です。左側に写っているパワーショベルで整地をし、クレーンなどを使って井戸掘り機械を組み立てていきます。

R0011702.JPG

井戸の穴を掘る場所に、周りの土が崩れないようにパイプを埋めます。
細そうに見えますが、直径30cmです。

R0011708.JPG

井戸掘り機械を組み立てた所です。今回は井戸の太さと下の地層の予想から、会社に2台あるうちの大型の方の機械を使用します。

機械を組み立てたら、あとは頑張って掘っていきます。
掘りながら地層のサンプルを採って、水の出る地層を判断していきます。
今回の地層は、
表層土→土→玉砂利→砂利→黒い砂
と変化していきました。
このうち玉砂利と砂利の層から水を採ります。
黒い砂の層は、昔井戸を掘った場所が海だったころの名残りで、貝殻が混じったりしています。
匂いのある水が出るのと、砂が細かすぎるので、今回はこの地層からは水は採りません。

IMG_2366.JPG

掘りあがった井戸の中に入れるパイプ(ケーシング)です。
青い色のは穴空きパイプにメッシュを巻いた物で、このパイプの所から水が井戸(ケーシング)の中に入ってくるようになっています。

IMG_2367.JPG

穴にパイプを入れている所です。一番下のパイプは、今回は水を採らないので、穴が開いていません。
今回は2本目から6本目の20mの範囲で水を採ります。

IMG_2373.JPG

これから6本目を入れる所です。この後は地面に出るまで穴の開いていないパイプを入れていきます。

IMG_2376.JPG

パイプを入れ終わったら、パイプの周りに砂利と土を入れてパイプを固定します。
基本的に水を汲む深さには砂利を、それより地面に近い所には土や粘土を入れ、パイプを固定します。
井戸としては一応これで完成ですが、このままでは使用できないので、井戸の中を掃除し、また、井戸へ地下水が集まりやすくしてあげます。

IMG_2379.JPG

コンプレッサーで井戸の中に圧縮空気を送って、その空気の勢いで水を汲み上げ、かつ井戸の中も掃除していきます。
この時に井戸の水量も測ります。
写真は掃除を始めて間もないので水は濁っています。

今回の井戸は測定の結果、1分間に500リットルは出ることが判りました。
1分間でお風呂2個を満タンにする量です。
個人でお使いの方だと、1分間に500リットルを汲むと言うのはまず無いのですが、それでも水がたくさん出るとうれしい物です。

井戸の掃除が終わったら、井戸掘り機械を撤去し、井戸の周りを整地します。
ほとんどの場合は井戸の周りをコンクリートで固めて、ポンプ等が設置出来るようにします。

R0011884.JPG

今回設置するポンプです。今回の井戸は畑の灌漑用で、普通より水量が必要なのと汲みあげる深さがあるので、水中ポンプを設置します。

ポンプを設置したら試運転をし、工事は完了となります。
工事完了後に保健所で水質検査をしてもらい、飲用可かどうかということや、細菌等の変な物が混じっていないかの判定することになります。

とまあこんな感じで工事を行っていくわけです。

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