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水道屋の日々を徒然なるままに。
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2~3年前に、会社の敷地内に井戸を掘りました。
小型井戸掘り機械を購入した時に、試し掘りのつもりで掘った物なので、出来あがってからも特に使用することなく、駐車場の端に放置してありました。

DSC01379.JPG

上の写真が出来上がった時の物です。
このまま今年の3月まで完全放置でした。

そして3月11日の震災の時に、会社が有った所(茨城県石岡市八郷地区)一帯は停電・断水になってしまいました。
幸い、電気は1~2日ぐらいで復旧したのですが、水道が使えません。
浄水場と道路の下の水道本管がダメージを受けているからです。

水が使えないのはあまりにも不便なので、会社の倉庫にあった井戸ポンプを、眠っていた井戸に設置しました。
IMG_2545.JPG
その井戸ポンプです。
今は水撒きや洗車、現場で使用する水タンクへの補給に使っています。
水道が使えるようになるまで大活躍しました。
会社には仕事で使うための発電機も常備してあるので、これでなにかあっても水と最低限の電気は使えます。

ただその後に会社で話し合ったのですが、今度大規模な停電・断水が起こっても何とかなるが、これに燃料不足が加わると、発電機も動かないぞと。
電気や燃料はどうしようもないけど、水道屋のプライドとして、水だけはなんとかしようよと。

そんで結論として、
IMG_2546.JPG

手押しポンプを設置しました。
災害時以外使用することは多分無いと言うことと、自分の所で使う物と言うことで、お客様の所では絶対に出来ない雑な設置になっています。

IMG_2547.JPG

ちゃんと水も出ます。
これで水に関しては、何があっても心配無用です。

ちなみにこの手押しポンプ、水面までの高さが最大7mまでの井戸にしか使えません。(会社の井戸は5m)
もっといいやつだと、15mまで使える手押しポンプってのもありますので、浅い井戸を持ってる方は防災用に考えてみたらいかがでしょうか。
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今日、一か所行なっていた井戸工事が終わりました。
畑の灌漑用の井戸です。

写真をけっこう撮ってあったので、井戸が出来るまでを御説明したいと思います。

まず井戸を掘るとなったっ場合、現地の調査から始まります。
公共物や工場等の大規模な井戸の場合は電気探査等を行いますが、これらはかなりお金がかかってしまうので、個人の場合は地形を見て、近隣の井戸の水位・水質・水量等を調査し水が出るかどうかの判断をすることが多いです。

R0011701.JPG

今回の井戸を掘る場所です。左側に写っているパワーショベルで整地をし、クレーンなどを使って井戸掘り機械を組み立てていきます。

R0011702.JPG

井戸の穴を掘る場所に、周りの土が崩れないようにパイプを埋めます。
細そうに見えますが、直径30cmです。

R0011708.JPG

井戸掘り機械を組み立てた所です。今回は井戸の太さと下の地層の予想から、会社に2台あるうちの大型の方の機械を使用します。

機械を組み立てたら、あとは頑張って掘っていきます。
掘りながら地層のサンプルを採って、水の出る地層を判断していきます。
今回の地層は、
表層土→土→玉砂利→砂利→黒い砂
と変化していきました。
このうち玉砂利と砂利の層から水を採ります。
黒い砂の層は、昔井戸を掘った場所が海だったころの名残りで、貝殻が混じったりしています。
匂いのある水が出るのと、砂が細かすぎるので、今回はこの地層からは水は採りません。

IMG_2366.JPG

掘りあがった井戸の中に入れるパイプ(ケーシング)です。
青い色のは穴空きパイプにメッシュを巻いた物で、このパイプの所から水が井戸(ケーシング)の中に入ってくるようになっています。

IMG_2367.JPG

穴にパイプを入れている所です。一番下のパイプは、今回は水を採らないので、穴が開いていません。
今回は2本目から6本目の20mの範囲で水を採ります。

IMG_2373.JPG

これから6本目を入れる所です。この後は地面に出るまで穴の開いていないパイプを入れていきます。

IMG_2376.JPG

パイプを入れ終わったら、パイプの周りに砂利と土を入れてパイプを固定します。
基本的に水を汲む深さには砂利を、それより地面に近い所には土や粘土を入れ、パイプを固定します。
井戸としては一応これで完成ですが、このままでは使用できないので、井戸の中を掃除し、また、井戸へ地下水が集まりやすくしてあげます。

IMG_2379.JPG

コンプレッサーで井戸の中に圧縮空気を送って、その空気の勢いで水を汲み上げ、かつ井戸の中も掃除していきます。
この時に井戸の水量も測ります。
写真は掃除を始めて間もないので水は濁っています。

今回の井戸は測定の結果、1分間に500リットルは出ることが判りました。
1分間でお風呂2個を満タンにする量です。
個人でお使いの方だと、1分間に500リットルを汲むと言うのはまず無いのですが、それでも水がたくさん出るとうれしい物です。

井戸の掃除が終わったら、井戸掘り機械を撤去し、井戸の周りを整地します。
ほとんどの場合は井戸の周りをコンクリートで固めて、ポンプ等が設置出来るようにします。

R0011884.JPG

今回設置するポンプです。今回の井戸は畑の灌漑用で、普通より水量が必要なのと汲みあげる深さがあるので、水中ポンプを設置します。

ポンプを設置したら試運転をし、工事は完了となります。
工事完了後に保健所で水質検査をしてもらい、飲用可かどうかということや、細菌等の変な物が混じっていないかの判定することになります。

とまあこんな感じで工事を行っていくわけです。

時間がたつのは早い物で、気がつけば震災から3週間以上たってしまいました。

会社がある地域では、屋根の瓦が落っこちたり、塀がひっくり返ったりしたけれど、幸いにも甚大な被害はありませんでした。
それでも、停電や断水に何日かなったり、田んぼや埋め立て地で液状化がおこったりと、かなりの影響はありました。
自分のいる所(茨城県の真ん中辺り)でも結構な被害が有ったのですから、県北や宮城・福島、津波に遭われた地域の方がたの事を考えると・・・・。


さて、停電・断水になった時の事ですが、
電気の方は会社には建設業と言う仕事柄、持ち運びできるタイプの中では比較的容量の大きい発電機があるので、これに工事用ライトを接続して、一部屋だけ明るくして、さらにテレビと携帯電話の充電器までくっつけて、情報収集と修理をお願いしにくるお客さんの対応が出来るようにしました。

水の方は、会社は周りに比べて低い所にあるので、断水になっても水は結構長い間使えました。パイプに残った水が流れてくるからです。
その水もなくなってくる頃には、幸いにも電気が復旧したので、以前僕が掘った井戸にポンプを設置して、その水が使えるようにしました。
幸いそれから2・3日で水道も出るようになりましたので現在は特に不便はありません。


停電・断水の時にかなり役に立ったのが雨水タンクです。
トイレの水を流したり、作業道具の汚れを落としたりと大活躍しました。
意外と知らない人がいるのですが、トイレは断水の時でも、バケツなどで水を流せば使えます。
会社には「雨音くん150リットル」が有るのですが、幸い満水近くまで残っていたので、電気が復旧して井戸が使えるようになるまで大活躍してくれました。

今現在の状況ですが、水道管が壊れたとか、家の中が水浸し・もしくは水が出ないといった事態はだいぶ落ち着きまして、田んぼに水を送っているパイプライン等が壊れた場所の工事等を行なっています。


停電・断水といった状態で暮らしてみて思ったのは、雨水タンクが大活躍と言うことと、井戸があると安心ということ。

今回、井戸ポンプは電気が復旧してから動かしたのですが、電気が無い状態でも井戸が使えるように、井戸に昔ながらのガチャコンポンプ(手押しポンプ)を取り付けようかと考えています。

うちのネットショップの商品に「水車杉線香」というのがあります。
町内の駒村清明堂というお線香屋さんが作っている物なのですが、材料は地元の杉100%と湧水のみで、杉の葉を水車で粉にして造る素晴らしい物です。


ある日僕がホームセンターに買物に行った時に、なにげにお線香売り場を見てみたら、バラのお線香と言うのが売っていました。
「世の中変わった物がある物だ」と、帰ってきて駒村清明堂さんにその話をすると、
バラのお香ならうちでも作ってるよ
とのこと。
じゃあ試しにネットでも売ってみるかと言うことで、サンプルに一箱貰ってショップの販売用ページの準備を始めました。

なにはともあれ、商品の写真が無いと始まらないので、自分で撮影してみることに。

IMGP0548.JPG
これが外観。

IMGP0551.JPG
これが中身。見た目はバラ色のお線香みたいな感じ。

お香なので煙が出ているところを撮った方がいいだろうと思い、頑張ってみました。

IMGP0556.JPG
こんな感じで紙をセットして撮影。

IMGP0555.JPG
写真にすると煙がまったく見えない。
当たり前ですが、白い紙の前に白い煙では見えるわけがない。
しょうがないので作戦変更

IMGP0575.JPG
今度は黒い紙の前に置いてみた。
良く見える。作戦成功です。

IMGP0559.JPG
ところが、アップで撮ろうとすると、なぜかこんな感じで撮れてしまう。
どうやら後ろの黒い色を、カメラが暗いと判断して、強制的に明るくしてしまっているようです。
これじゃあ使えないので、カメラの設定をあれこれいじってみて、

IMGP0573.JPG
ようやく撮れました。
ちなみに匂いはまさにバラ。

販売用ページはまだまだ出来あがっていませんが、良い商品が増えそうです。

ここのところ、たまにブログ書いたと思ったら、唐辛子の話ばっかりだったので、たまには本業の事も。

この時期、水を使う水道設備で避けては通れないのが凍結対策です。
壁の中の水道管や蛇口が凍ってしまい水が出なくなるというのはよくある話ですが、物によっては中の水が凍ると壊れてしまい、非常に厄介なことになる物があります。

一般の御家庭にある物だと、給湯機や井戸ポンプなどがそれにあたります。

給湯機は、エコキュート等のタンク式ではなく、ガスや灯油のボイラーやつです。
こんなやつ↓の事です。
oqb4702wa.jpg
この機械の中に細いパイプがたくさん走っているため、中の水が凍るとそのパイプが割れて、水がジダジダ漏れることになります。

井戸ポンプは井戸がある御宅にならたいがいあるやつで、
WP.jpg
こんなのや

CP.jpg
こんなやつです。
こいつも中の水が凍ると、高確率で壊れてしまうなかなかやっかいな物です。

ではこいつらの凍結対策はというと、「電源を切らない」
意外ですがこれが一番です。

というのも、今時の給湯機や井戸ポンプには凍結防止用の機能やヒーターが内蔵してあるため、電源が入っていればそれが作動するようになっています。
これらの機械が凍ってしまう原因で多いのが、旅行等で家を空けるからとか、しばらく使わないからと電源を切ってコンセントを抜いてしまい、凍結防止が動かないので凍ってしまうということです。

凍結防止機能の作動条件ですが、物によって、電源が入っていないと作動しないのと、コンセントがつながっていれば作動するのがあります。
詳しくは家にある取扱説明書を見てみてください。

また、機械が古くなると、凍結防止機能が動かなくなったり効き目が弱くなったりして凍ることがあります。
寒かった夜の次の日は、給湯機やポンプがきちんと動いているか一応確認することをおすすめします。
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